• 2025-02-05

知恵が尽きることはない

情熱は、それを生かし続ける方法を知らなければ、永遠に燃え続ける炎ではない。

私はニュー・トヨ・グループに30年以上の人生を捧げ、その間、限界に達したかのように感じる浮き沈みを何度も経験してきました。

夜明けとともに、プロジェクトや計画、会社の枠組みやプロセス、管理システム、人事に関する課題まで、見直すべき無数のことを思い浮かべ、エネルギーに満ちあふれる日もあります。しかし一方で、夕暮れが訪れると、「自分にはまだ価値があるのだろうか？」と自問する日もあります。それは確かに不安を抱かせる問いですが、同時に自分自身を深く見つめ直すきっかけにもなります。

情熱は、それを生かし続ける方法を知らなければ、永遠に燃え続ける炎ではありません。私たちが疲れ果ててしまうとき、その主な原因は通常、次の三つに分けられます：

1. 繰り返しと単調さ: かつて心を躍らせた仕事が単なる反復的な作業になってしまうと、私たちは飽きてしまいやすくなります。

2. 責任による消耗: キャリアを積み重ねるにつれて、仕事のプレッシャーは自然と増していきます。重圧に押しつぶされそうになると、なぜこの道を選んだのかという本来の目的を見失ってしまうこともあります。

3. 時代の進歩: 技術や人工知能の急速な発展、そして絶え間なく変化する市場に対応し続けなければならないプレッシャーは、私たちを疲弊させることがあります。遅れを取らないよう必死に追いつこうとするうちに、気づけば心がすり減ってしまうのです。

しかし、これらの困難をどのように乗り越えればよいのでしょうか？どのようにして情熱の炎を燃やし続けることができるのでしょうか？年齢を重ねても、そして変化し続けるこの世界の中でも、私たちはまだ価値を生み出し、貢献できることをどう証明すればよいのでしょうか？

内なる炎を燃やせ: 情熱に命を吹き込む方法

1. 最初の情熱の火花を思い出す

道に迷いそうになるたびに、私は自分の原点に立ち返ります。何も失うものはなく、得るものばかりだったあの頃――野心に突き動かされ、キャリアを築こうと奮闘していた日々を思い出します。常に私の心に響くのは、サイモン・シネックの言葉です。「人々はあなたが何をするかではなく、なぜそれをするのかに共感する。」

 

私は再び自分の「なぜ」を掘り起こします。それこそが、モチベーションの原点だからです。

2. 学びを止めず、成長し続ける

世界が動き続ける中で、自分だけが立ち止まっていると感じることほど、虚しさを覚える瞬間はありません。私は、取り残されない最善の方法は、前へ進み続けることだと考えています。今日の世界では、人工知能の進化は想像を超える速さで進んでいます。しかし、それでもAIには人間の創造力、感情、そしてビジョンを置き換えることはできません。結局のところ、学ぶことの目的は、単に技術と競争することではなく、それを取り入れ、活用しながら自分自身を高めることにあるのです。

3. 新たな挑戦を受け入れる

夢を叶え、自分の「エベレスト」を征服したときの高揚感は、何にも代えがたい強力な原動力となります。しかし、一度ある程度の地位に到達すると、人はつい快適な環境にとどまってしまいがちです。その「安心感」こそが、情熱を阻む両刃の剣なのです。だからこそ、私は常に自分に新たな挑戦を課しています。これまで考えたことのないことを考え、やったことのないことに挑戦するのです！思い切ってまったく新しい分野に踏み出すのもよし、あるいは、そこまで大きな一歩でなくても、コンフォートゾーンを抜け出すきっかけとなる小さな目標を達成してみるのもよいでしょう。

4. 他者からインスピレーションを得る

外部からのインスピレーションなしには、誰も無限に成長し続けることはできません。私は、ベテランの起業家だけでなく、志と創造力に満ちた若いビジネスパーソンやスタートアップの起業家たちからも、その行動力や枠を超えた発想に刺激を受けています！また、スティーブ・ジョブズやイーロン・マスク、ジャック・マー、ウォーレン・バフェットのようなビジョナリーたちの物語を読むことで、さらに高みを目指すエネルギーが湧いてきます。彼らの物語は、年齢が私たちの価値を決めるものではなく、学びと変化に対するコミットメントこそが重要だと教えてくれます。成功とは目的地ではなく、絶え間ない進歩の旅なのです。

AIは多くの分野で人間を代替することができますが、機械では決して代わりのきかない人間の側面がいくつかあります:

1. ビジョンと創造性: 機械は優れた計算能力を持っていますが、画期的なビジョンを生み出す力は欠けています。

2. 共感とリーダーシップ: 機械はチームにインスピレーションや指導を与えることができません。

3.  適応力と革新性: AIはプログラミングに制限されているのに対し、人間は適応し進化する能力を持っています。

私はAIと直接競争するつもりはありません。代わりに、その仕組みを理解し、自分の仕事のパフォーマンスや効率を向上させるためのツールとして活用しようと努めています。自分のアイデンティティを失うことなく、私たちが持っている技術をうまく活用する方法を学んでいます。

結局のところ、情熱は自分で生まれるものでも消えるものでもありません。それが輝き続けるか、暗く沈んでいくかは、私たちが自分自身や周りの世界をどう捉えるかにかかっています。私は、学び続け、挑戦し続け、そして与え続けることを選びます。

ある日、私は現在の地位を持っていないかもしれません。それでも、それが私の価値を減じることはありません。実際、真の価値は肩書きにはなく、他者に与える影響や刻む足跡にこそあるのです。

だからこそ、私は決意を持って歩み続けます。まるで決して消えることのない炎のように。

(NHAN HUC QUAN - ジェネラルマネージャー新東洋（ベトナム）アルミ箔紙包装株式会社)